滝沢歌舞伎2016初日雑感
1年前、周囲がびしょ濡れの中、ひとり髪の毛さらさらだったはやしくんは、一年経って同じ場面、誰よりもずぶ濡れになってた。
1年前、周囲が感極まった表情で挨拶してる中、ひとり穏やかな笑顔で微笑んでいたはやしくんは、1年経って同じ場面で、何かこみ上げるものを堪えるように、ぐっと目に力を入れて挨拶してた。
あー、今年はこんなにも、なにもかもが対照的なんだなって。
They武道3人揃ってた去年から、MADEコタまでもいなくなって、たったひとりへ。義経の悲劇から鼠の喜劇へ。
去年までとは全然違うこと、幕が開く前から、分かっていたこともある。それでも。
初日、予想し得ないことばかり起きた。
冒頭のフライング補助、黒子、鼠のダミー、去年まで与えられていた役割に目をこらすと、そこには別のジュニアの顔。
代わりにはやしくんは、去年舞台上にいなかった曲でセンターにいて踊って、赤布を投げて、健くんの曲でたった2人のバックに選ばれて、まるまる一つの演目たった一人でお芝居をして、舞台の真ん中で気持ちよさそうに歌声を響かせていた。
あー、今年はこんなにも、なにもかもが対照的なんだなって。そう思ったんだ。だから。
「隣のキミは笑顔ですか?」
涙とは対照的なはずの、この歌詞を聴いた瞬間、堰を切ったように泣けた。
なにもかもが対照的だから。*1
「笑顔」も涙のキーになる。
そうでしょ?
そんな、滝沢歌舞伎2016の初日。
*1:そして最後の最後に今までと"同じ"フライング補助の役を任されていて、それはそれでまた泣けた